差別語、不快用語について②
著名な児童書や文学作品にも潜む差別的表現
前回の「差別語、不快用語について①」では、身体的な差別的表現について触れましたが、気をつけなければならない
差別的表現はまだまだあります。性別、職業・職種や人種・民族などの表記についても、その言葉の歴史的背景を考え、
結果として差別助長にならないような配慮が必要です。
差別的表現は時として、文学作品や児童書などにも時折現れることがあります。
文字校正においては、差別的表現にどこまで踏み込むべきなのでしょうか?
最近は、著作者の創作意図を尊重して、原文をそのまま掲載したうえで差別的表現にあたる箇所に、
解説と共に差別を助長するつもりはない旨の注釈を書き記す書物を多く見かけるようになりました。
差別的表現と認識すらしない世代にまで差別的意識を植え付けてしまうのではないかと懸念する一方で、
文章表現における差別とは何かを意識し、歴史的背景や理由を考えてもらうきっかけになるとも思えます。
時代と共に、差別的表現も受け取る側の認識も変化します。表現の自由を大切にしながらも、
他方では心に深い傷を受ける人がいるかもしれないということに注意を払い、
もしそのような指摘を受けた時にはすみやかにお詫びと訂正をする態度や行動を持つことが、
文章表現をおこなう側にとって重要ではないでしょうか?
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営業担当 栗原