社内報のこわい校正ミス~ 「機器」と「器機」の違い
「綿密な確認」と「お客様独自の表記ルール」の大切さ
以前、ある企業様の社内報を制作したときのことです。
印刷、納品後、先方から、記事の中の「機器」という言葉について、「器機」が正しいとのご指摘を受け、
お客様ご負担ではありましたが修正、刷り直しをしたという苦い経験があります。
「機器」と「器機」。
一般的に比較的多いのは「機器」ですが、その企業の資料やホームページを確認したところ「器機」となっており、その企業様独自の表記ルールであることがわかりました。
たしかに、辞書によれは「機器・器機」は、「器具・器械・機械の総称」(『広辞苑』)であり、記者ハンドブックにも「『器機』は原則として使わず、「機器」と書き換える」とあり、「機器」「器機」は両方存在するものの、新聞などの表記でも原則的に「機器」が使われていると確認していました。そこで「機器」が正しい、との思い込みがミスの原因でした。
企業の事業内容や製品名・サービス名、また社風などによって、標準表記ではなくとも独自の表記が生まれます。校正者は企業情報の内容を精査し、その会社独自の表記ルールに則って慎重に確認しなければなりません。
この一件以来、表記基準のあるお客様には、その表記ルールに沿った校正作業を行います。
お客様の企業イメージを大切に守りながら内外に発信するお手伝いをさせていただいております。
社内報や会報誌・ごあいさつ状やWeb媒体において、文字校正が必要になった場合は、お気軽にご相談ください。
担当 栗原