最近話題になっている「Stable Diffusion」という画像生成AIがあります。
オープンソースでだれでも無料で使用でき、生成された画像は制限なく利用できることもあって、今SNSでは多くの生成された画像が紹介されています。
そんな画像を見ていると、当然仕事で使用するようなイラストも生成できるのか気になってきます。
そこで今回、デザイン業務に耐えうる画像をAIが生成できるか検証してみましたのでご紹介いたします。
詳しい使い方や導入方法は、他の方が詳しく紹介しているのでここでは割愛しますが、このAIの基本的な機能を説明しますと、欲しい画像イメージをテキストで入力すると30秒〜1分ほどで内容に即した画像を生成する機能と、ある画像を元に新たな画像を生成する機能があります。テキストで生成される画像はモチーフのみならず、「水彩」や「油絵」などのタッチも指定することが可能です。
私達が仕事で使用する場合、内容を補足説明するためのイラストを作成する際が多いので、タッチにくせのない、フラットで無個性なイラストを生成できるか試してみます。
この記事を書いている9月は防災月間ですので、防災リュックを背負った人のイラストを作成したいと思います。
「Stable Diffusion」はテキストから画像を生成できるのですが、今回はなんとなく欲しい絵柄が決まっているので、Illustratorでベースとなるイラストを作成し、そこからAIで新たに生成したいと思います。
まず、後ろ向きでリュックを背負う人を、円と四角を組み合わせざっくり作成します。その画像を元に、AIに新たなイラストを生成させます。結果が下記になります。
元絵に対しての忠実度が高かったためか、ほぼ同じようなイラストが生成されました。
そこで、元絵からの変化量を増加させ、イラストを生成させてみます。
これでも悪くないのですが、元絵がざっくりしすぎているためか、生成される絵柄が安定していません。そこで、いったん上のイラストから写真を生成し、その写真を元にイラストを生成したいと思います。
設定を変更し、生成されたものが下記写真になります。
この写真を元にイラスト化させました。
安定したイラストを生成できるようになりました。
ちなみに、元の写真からの変化量を増やすとタッチが安定しなくなるため、程よいところでいくつか生成し、そこから選ぶのが良いようです。
これだけ見ると、「イラストはAIでいいのでは」と思ってしまいますが、AIが学習していない表現はできないようですし、良いイラストが生成されるかは、まだまだ「運頼み」のようなところもあるので、実用的かと言われるとそうは言い切れません。時間をかけてAIに生成させ続け、結局「良いものが生成されませんでした」ということは十分にあり得ます。
とはいえ、今後AIの学習がさらに進みタッチも安定すれば、自在にイラストを生成できる日が来るのかもしれません。
オープンソース化されることで一気に注目度が上がった画像の自動生成ですが、今後も動向に注目したいと思います。
表題で使用しているイラストは、AIで生成したものに手を加えデザインで使用してみた例です。無料で使えることを考えるとすごい時代になったものです。
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