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東京文京区 護国寺 の広報をデザインする会社、株式会社ユー・エス・エスです。
先日ある新年賀詞交歓会の司会を務めることになり、事前に次第を読んでいたところ、「令和7年」という文字を目にして、「れいわしちねん」と読むべきか、「れいわななねん」と読むべきか、迷ってしまいました。公式の場では、どちらで読んだらいいのだろうかと。
この「7」の読み方、多くの人が悩むところではないでしょうか。この記事では、「7」の読み方の使い分けについて解説します。
「7」という数字に「しち」と「なな」の2つの読み方がある理由は、漢字の音読みと訓読みに由来します。「しち」は音読み、「なな」は訓読みです。
NHKの基準によれば、「令和7年」の公式な読み方は「れいわしちねん」です。これには以下の理由があります。
公式性:元号を使用するのは、多くの場合公式な文書や場面です。このような状況では、伝統的な読み方の「しち」が適しているとされています。『NHKことばのハンドブック 』では、助数詞「年」との組み合わせは、⑴「シチネン」⑵「ナナネン」と順位を決めています。
一貫性:他の元号でも「7年」は「しちねん」と読むのが一般的です(例:平成7年、昭和7年)。例えば、NHKの大晦日の「行く年来る年」では、各中継点のアナウンサーが全て「ニセンシチネン」(2007年の例)と言っていたようです。当然とは言え、番組内で統一したものと思われます。
「れいわななねん」と読むことが間違いというわけではありません。日常会話や非公式な場面では、「なな」を使用しても問題ありません。実際、多くの日本人が日常的に「なな」を使用しています。放送でも(イチ)と(シチ)の聞き違いを防ぐため、「ナナ」も許容する考え方もあります。
しかし、公式な場面や文書では「れいわしちねん」を使用することが推奨されています。
日本語の数字の読み方は複雑に見えるかもしれません。しかし、これらの違いは日本語の豊かさを表す一例でもあります。状況に応じて適切な読み方を選択することで、より正確で洗練された日本語が使えるようになります。
「令和7年」をどう読むかは、単なる言葉の問題ではなく、日本の文化や伝統、そして言語の歴史を反映しているのです。この機会に、日本語の奥深さと面白さを再認識してみてはいかがでしょうか。
参考:[2007年」「平成19年」の読み|ことば(放送用語)-放送現場の疑問・視聴者の疑問|NHK放送文化研究所
東海テレビ|空言舌語