株式会社ユー・エス・エス/上田写真製版所 ブログ

■営業

◆一を聞いて十を知る~デザイン制作会社に求められる理想のスキルとお客様との信頼関係

「一を聞いて十を知る」 仕事をしていくうえでの理想に近いことわざです。

物事の一端を聞いただけで全体を理解するという意味で、非常に賢く理解力があることのたとえですが、実際には非常に厳しいことです。

ただ、デザイン制作の依頼を受けた際には、これはどうしてもお客様から求められる要素になります。最終結果には理想があって、その理想を形にしていくことがデザイン制作の仕事といえるわけで、そこで大事なのはお客様との打ち合わせになります。

私たち営業マンが絶対に知りたいことは3つです。納期、使用先、予算。これは最低限であり、ここから可能な限り、聞き出せる情報を引き出していきます。

仕様、原稿(文字原稿、図版、画像など)の有無、そして最終納品形態がどうなるのか。最終納品形態は、近年ではとくにどうしても聞いておかなければならない要素です。

その理由として、ユーザーの紙離れがあります。公共交通機関、飲食店、待合室など、いずれの場所もスマートフォンを手にしている光景をよく目にするようになりましたが、雑誌を広げている人を見ることは少なくなりました。情報のデジタル化により文字を読む、または読ませることが、紙である必要性がなくなってきています。

世の中の流れでユーザーが情報端末で文字を読むことに慣れたがゆえに、私たち営業マンは、デザイン制作物をデータなのか、紙なのか、あるいはどうやって納品すればよいのかという確認が必要となってきました。

一つの制作物に対し、私たちデザイン制作会社がデザイン制作に着手する前に知りたいことは多岐にわたります。上記のほかにも、校正確認に関わっていただける人数や、最終決定者は誰かなど、聞きたいことはたくさんあります。いろいろと聞くことで理想に近づけられるので、お客様との打ち合わせはどうしても欠かせません。

ただ、仕事を依頼するお客様の側に立っていたらどうだろうか、と考えます。この仕事だけでなく、他の仕事も抱えていたら、打ち合わせは面倒な作業だと思うでしょう。しかし需要があり費用が発生する以上、費用対効果のある成果物でなければならず、そのため事細かく打ち合わせで伝えたくても、この仕事に専念できる状況でなければそれも難しい。そうなると必然的に、安心・信頼ができて、なおかつ実績のある依頼先が必要となります。

当社も、安心できる依頼先となるべく情報収集に努め、日々研鑽を重ねています。一層の紙離れに備え、これからは動画の制作や編集などにも力を入れようとしています。そして、そうした情報収集や未来予測に加えて絶対必要なのは、やはりお客様との信頼ある関係です。

先日、ある動画編集の仕事をする機会があったのですが、その時に同行した動画編集の業者の方の話によると、動画編集業者はWindows環境で仕事をされている方が多いとのことでした。制作環境はWindowsよりもMac環境だと思いこんでいたので驚くとともに、勝手な思い込みとは怖いなとあらためて思い知らされました。

一を聞いて十を知ることが、お客様との理想の関係ではありますが、分からないことを正直に聞くことも信頼関係を築くうえで大事なのではないかと思います。

pagetop